日本の文化は、その繊細さと独自性で世界中から賞賛されています。結婚式やお祝い事など、特に重要なイベントでは、引出物、引き菓子、縁起物などが贈られることがあります。これらのアイテムには、深い意味が込められており、日本の伝統や縁起の良さを象徴しています。
引き出物
引出物は、日本の伝統的な習慣の一環であり、結婚式の特別な場面で贈り物として用いられます。引出物には、贈り主の感謝の気持ちが込められ、新郎新婦様からゲストへの大切なおもてなしとなります。一般的には、日常生活で使える食器、タオル、調理器具などが選ばれることが多いです。また、引出物は、お互いのつながりや感謝の気持ちを表す大切な習慣です。これは、日本のおもてなしの心や気配りが象徴されたものと言えます。
引き出物は、時代とともに意味や形が変わっていますが、ゲストに喜んでもらいたい、感謝の気持ちを伝え、幸せを願うという思いはいつの時代も変わらず、今日も続いております。
引き菓子
引き菓子とは、引き出物と一緒に贈るお菓子の事です。
これまで、披露宴で出た料理の一部を結婚式のお土産として家族に持ち帰る習慣がありました。それには、披露宴で出された料理をゲストの家族にお裾分けをするという意味があります。その習慣が、今では引き菓子という形になったようです。
引き出物は参列してくれたゲストに対し、結婚式に参加してくれたことへの感謝の気持ちを込めて贈るもの
引き菓子は参列者のご家族へのお土産として贈るもの
という意味合いで贈られています。
また、昔は甘いものが貴重であったため、お祝いの席に出席してくれた方に幸せのお裾分けとして小豆あんが入ったお菓子を添えて贈っていたことが引き菓子の始まりとも言われています。
引き菓子の「引く」という言葉には、配るや贈るという意味がありあります。
そしてもう一つに「長引く」という意味もあります。それは、おめでたい日に引き菓子を添えることで「今後とも末永く宜しくお願いいたします。」という気持ちがこめられています。
引き出物に引き菓子を添えることは、ゲストの家族への気遣いと幸せやご縁が長く続くという縁起のいい意味もあります。
結婚式に参列してくれたゲストへの感謝のみならず、そのゲストのご家族へ気遣いの意味も込められている引き菓子。
その素敵なおもてなしと配慮が、世界中からも賞賛される理由の一つになっていることでしょう。
引き菓子選びのポイント
引き菓子は、日持ちがするものを選ぶと良いでしょう。それは、ゲストには様々な方がいらっしゃいます。遠方から来てくださるゲストや、泊りがけで参列してくれる方も中にはいらっしゃるかもしれません。ホテルに泊まるゲストは冷蔵庫がない可能性もございます。そういった遠方からのゲストや泊りがけのゲストの方、2次会へご参加されたりと、長時間持ち歩かなければならない、冷蔵庫にすぐ入れられないなどの状況も様々あるかと思います。その為、引き菓子は日持ちするものを選ぶのがおすすめです。
縁起物
縁起物とは、引き出物として贈るものの1つです。縁起物を贈る理由には、引き出物の品数が偶数になる事を避ける為にあります。それは、結婚式などのお祝いでは、割り切れる偶数は別れを連想させる為です。そこで縁起物を足し、奇数にしたという説があります。
また、自分たちの結婚式に参列してくださったゲストに対して、感謝の気持ちと「良いことが起こりますように」という願いも込められています。縁起物は、その名の通り「縁起がいい」とされる物を贈ります。
一般的に引き出物は「メインとなるギフト」「引き菓子」「縁起物」を組み合わせて贈ります。
地域によっては、決められた品物を贈るしきたりや定番の物がある場合があります。
このことから、縁起物を併せて3点で贈るのがいいとされていますが、現代では絶対に必要なものということにはなっていません。
しかし、ゲストによっては、縁起物をなくし、引き出物と引き菓子でお贈りすることに不快に感じてしまう可能性があります。
こうした地域の習慣や、贈るゲストを配慮し、貰って喜んでもらえるよう感謝の気持ちを込めて選ぶようにしましょう。
縁起物を選ぶポイント
縁起物には、多く選ばれている代表的なものがあります。
しかし、地域によって、贈る定番の品物が決まっているなどの風習がある場合がございます。こうした地域によっての風習は事前に調べておくことをお勧めいたします。
さて、縁起物として多く選ばれることの多い定番の品物は、鰹節・昆布・梅干し・うどんなどです。
どれも縁起の良い意味合いが込められている物です。
鰹節であれば、夫婦円満。
昆布は喜ぶの語呂から。
梅干しはシワが寄るまで元気にという願いから、長寿の縁起物として選ばれています。
こうしたことから、縁起物はその願いを込めて贈られています。
縁起物は必ず送らなければいけないとういルールはございませんが、縁起物は贈られるのが当たり前という認識の方もいらっしゃるかと思います。
今日では、そういった多様性もあることから、自分たちの大切な日を一緒に祝ってくれるゲストそれぞれに喜んで頂けるよう、贈り分けをする方法もおすすめです。
贈り分けをすることで、引き出物・引き菓子・縁起物を贈るゲスト、
引き出物・引き菓子のみで贈るゲスト。
とそれぞれのゲストに合った引き出物の内容を選ぶことができるので、ぜひ贈り分けでお互いの考えを尊重し、大切なゲストへ感謝の気持ちと願いを込めて引き出物選びをしてみてはいかがでしょうか。