私は結婚式場で10年間プランナーとして働いてきました。その中で、本当に多くの新郎新婦がウェルカムボード作りで悩まれる姿を見てきたんです。「手作りしたいけど、どこから始めたらいいの?」「おしゃれに作るコツってある?」そんな声を数えきれないほど聞いてきました。
実際、私が担当した式では9割以上のカップルがウェルカムボードを用意されています。その中でも手作りを選ぶ方は年々増えていて、2024年のデータでは約68%のカップルが手作りを選択されているんです
出典:出典:ゼクシィ結婚トレンド調査2024
でも正直に言うと、手作りって思ってるより大変なんですよね…。私も最初はそう思ってました。でも、適切な方法とコツさえ分かれば、誰でも素敵なウェルカムボードが作れるんです。この記事では、そんな実体験とたくさんのカップルから学んだことをもとに、手作りウェルカムボードの全てをお話しします。
・おしゃれに作るコツは色を3色以内に抑え、フォント統一と余白を意識すること
・サイズは50名以下でA3、50〜80名でA2、80名超でA1以上が目安
・手作り期間は1〜2ヶ月前から準備開始、不器用でもアイデアと丁寧さで十分対応可能
- 1. ウェルカムボード手作りの基本知識とメリット
- ➤ 手作りウェルカムボードが人気の理由
- ➤ 手作りと外注の違いとコスト比較
- 2. おしゃれなウェルカムボードのデザインアイデア
- ➤ 定番デザインから個性派まで人気スタイル
- ➤ 季節や会場に合わせたデザイン選び
- 3. ウェルカムボードのサイズ選びと飾り方のポイント
- ➤ 会場別最適サイズの決め方
- ➤ 効果的な飾り方と配置のコツ
- 4. よくある質問(FAQ)
- ➤ 手作り期間はどのくらい必要?
- ➤ 不器用でも手作りできる?
- ➤ 雨の日の対策は?
- ➤ 文字は手書きとプリントどちらがいい?
- ➤ 保管方法は?
- ➤ 相場はいくらぐらい?
- 5. この記事のまとめ
ウェルカムボード手作りの基本知識とメリット
ウェルカムボードって、結婚式でゲストを最初にお迎えする大切なアイテムなんですよね。でも「手作りする意味ってあるの?」って思う方もいるかもしれません。私が現場で見てきた限り、手作りには外注にはない特別な魅力があるんです。
そういえば、先月担当したお客様のことを思い出しました。新婦の佳奈さん(仮名)は最初、「不器用だから外注で…」と言われていたんです。でも話しているうちに「やっぱり自分たちらしさを表現したい」ということになって。結果的に、手作りしたウェルカムボードがゲストから大絶賛だったんです。
手作りウェルカムボードが人気の理由
手作りが人気な理由って、実はとてもシンプルなんです。まず何より、二人らしさを自由に表現できること。外注だと、どうしてもテンプレートっぽくなってしまうことが多いんですが、手作りなら本当に無限の可能性があります。
私が印象に残っているのは、新郎が建築士、新婦がイラストレーターというカップルのウェルカムボード。新郎が設計した立体的な構造に、新婦のイラストを組み合わせたもので、もう本当に芸術作品みたいで…。「これ、お二人が作ったんです」って紹介すると、ゲストの方々がどれだけ驚かれたことか。
あと、費用面でのメリットも大きいですよね。外注だと平均15,000円〜30,000円かかるところ、手作りなら材料費だけで3,000円〜8,000円程度で作れることが多いです。浮いたお金を他のことに使えるのも魅力的です。
手作りと外注の違いとコスト比較
正直なところ、手作りにもデメリットはあります。時間がかかることと、失敗のリスクがあることですね。でも私の経験では、適切な計画さえ立てれば、これらの問題はほとんど解決できるんです。
以下が手作りと外注の主な違いです:
うーん、どちらを選ぶかは本当に人それぞれですね。でも最近は、手作りキットなども充実してきているので、以前より手作りのハードルは下がっていると思います。
おしゃれなウェルカムボードのデザインアイデア
「おしゃれなウェルカムボードって、どうやって作ればいいの?」これも本当によく聞かれる質問なんです。実は、おしゃれさの秘密って、複雑なデザインよりもバランスと色の使い方にあることが多いんですよね。
私が見てきた中で、特に印象的だったのは写真を使ったデザインでした。新郎新婦の前撮り写真を背景にして、シンプルな文字を重ねただけなんですが、もう本当に洗練されていて。「写真の力ってすごいな」って思いました。
でも写真を使わなくても、おしゃれなウェルカムボードは十分作れます。大切なのは、全体の統一感なんです。使う色を3色以内に抑える、フォントを統一する、余白を意識する。この3つを意識するだけで、ぐっとおしゃれに見えるんですよ。
定番デザインから個性派まで人気スタイル
最近のトレンドを見ていると、いくつかの人気スタイルがあります。まず定番なのは「シンプルモダン」スタイル。白やベージュをベースに、洗練されたフォントで文字を配置するデザインです。失敗が少なく、どんな会場にも合わせやすいのが魅力ですね。
それから「ナチュラル」スタイルも根強い人気があります。木材やドライフラワーを使った、温かみのあるデザイン。ガーデンウェディングなどには特にぴったりです。実際に、昨年担当した式では、新婦さんが集めた押し花を使ったウェルカムボードがありまして、それはもう素晴らしい仕上がりでした。
個性派さんには「イラスト」タイプも人気です。似顔絵や、二人の思い出の場所を描いたものなど。描くのが得意な方なら、これほど個性的なものはありませんよね。
ちょっと意外かもしれませんが、「黒板」スタイルも人気なんです。黒板にチョークで文字を書くデザインで、カフェっぽい雰囲気が出せるんです。書き直しもできるので、実は初心者さんにもおすすめだったりします。
季節や会場に合わせたデザイン選び
これ、意外と見落とされがちなんですが、季節や会場に合わせてデザインを調整するだけで、ウェルカムボードの印象がガラッと変わるんです。
春の式なら、桜やパステルカラーを取り入れたデザインが人気ですね。夏は爽やかなブルーや白をベースにした海っぽいデザインや、グリーンを多用したリゾート風デザイン。秋は紅葉をモチーフにしたものや、深みのある色合いのデザインが映えます。冬は雪の結晶やシルバーを使った、ちょっとロマンチックなデザインが素敵です。
会場との相性も大切なポイントです。クラシックなホテルなら格式のあるデザイン、カジュアルなレストランならアットホームなデザインという具合に。私がこれまで見てきた中で、会場とウェルカムボードの雰囲気が合っている式は、本当に全体の完成度が高く感じられました。
そうそう、照明のことも忘れちゃいけませんね。屋外で使う場合は、直射日光で文字が見えにくくなることもあるので、コントラストを強めにしたり、影を作る工夫をしたりすることが大切です。
ウェルカムボードのサイズ選びと飾り方のポイント
「サイズってどうやって決めればいいの?」これも本当に多い質問なんです。正直なところ、私も最初の頃はこの辺りが曖昧で…。でも経験を積むうちに、会場の規模とゲスト数に合わせて決めるのがベストだということが分かってきました。
私が担当した式で印象的だったのは、100名規模のパーティーでA4サイズのウェルカムボードを使われたケースです。正直、ちょっと小さすぎて、後ろの方のゲストには見えづらかったんですよね…。それ以来、サイズ選びの重要性を痛感しています。
一般的には、50名以下ならA3サイズ、50〜80名ならA2サイズ、80名を超えるならA1サイズ以上をおすすめしています。でも、これはあくまで目安で、会場の構造や配置場所によっても変わってくるんです。
会場別最適サイズの決め方
会場のタイプによって、最適なサイズって結構変わるんですよね。まず、一般的なホテルや結婚式場の場合。天井が高くて、受付エリアも広めに取られていることが多いので、大きめのサイズ(A1〜A0)でも存在感を発揮できます。
レストランウェディングの場合は、空間がコンパクトなことが多いので、A2〜A3サイズが程よいバランスになることが多いです。あまり大きすぎると、逆に圧迫感が出てしまうことも。
ガーデンウェディングは、屋外の開放感に負けないよう、やや大きめがおすすめです。風で倒れないよう、安定性も考慮する必要がありますね。
会場タイプ | ゲスト数 | 推奨サイズ | 備考 |
---|---|---|---|
ホテル・式場 | 〜50名 | A2 | 天井高を活用 |
ホテル・式場 | 50名以上 | A1〜A0 | 存在感重視 |
レストラン | 〜30名 | A3 | コンパクト空間に配慮 |
レストラン | 30名以上 | A2 | バランス重視 |
ガーデン | 全般 | A1以上 | 風対策必須 |
効果的な飾り方と配置のコツ
ウェルカムボードって、作るのも大変ですが、実は「どこに、どうやって飾るか」も同じくらい重要なんです。せっかく素敵に作っても、配置が悪いと台無しになってしまうことも…。
まず基本として、ゲストが受付をする前に必ず目に入る位置に置くことが大切です。受付の手前、エレベーターを降りてすぐの場所、会場入口など。動線を意識した配置が重要なんですよね。
高さも意外と重要なポイントです。地面に直置きすると見落とされがちなので、イーゼルや台を使って、大人の目線の高さ(130〜150cm程度)に調整するのがおすすめです。
照明も忘れちゃいけません。薄暗い場所だと、せっかくのウェルカムボードが台無しに。自然光が入る場所がベストですが、難しい場合はスポットライトなどで照らす工夫も必要です。
私が今まで見てきた中で特に印象的だったのは、ウェルカムボードの周りにキャンドルを配置したデザインでした。暖かい光がウェルカムボードを引き立てて、とってもロマンチックな雰囲気になっていました。ただし、会場によっては火気使用が制限されることもあるので、事前に確認が必要ですが…。
あと、写真撮影のことも考慮しましょう。ゲストがウェルカムボードと一緒に写真を撮ることが多いので、背景や周囲の装飾も含めて、写真映えするような配置を心がけるといいですね。
よくある質問(FAQ)
ここでは、私がプランナーとして働く中で、新郎新婦から実際によく寄せられる質問にお答えします。どれも現場で何度も聞かれた、リアルな疑問ばかりです。
手作り期間はどのくらい必要?
これ、本当によく聞かれるんです。「いつから作り始めればいいの?」って。正直なところ、デザインの複雑さや作業時間によってかなり変わるんですが、一般的には結婚式の1〜2ヶ月前から準備を始める方が多いですね。
私の経験では、シンプルなデザインなら週末の作業で2〜3週間、凝ったデザインなら1〜1.5ヶ月程度見ておくと安心です。途中で「やっぱりこうしたい」って変更が出ることもあるので、余裕を持ったスケジュールをおすすめします。
あと、材料の調達時間も忘れずに。特殊な材料を使う場合は、取り寄せに時間がかかることもありますからね。
不器用でも手作りできる?
「私、本当に不器用で…」って言われる新婦さん、実はすごく多いんです。でも安心してください。手作りウェルカムボードって、実は器用さよりもアイデアと丁寧さの方が大切なんです。
私が担当した中で印象的だったのは、「絵は全然描けないけれど」という新婦さんが、マスキングテープとシールだけで作った作品。とてもシンプルなデザインでしたが、色の組み合わせが絶妙で、本当におしゃれに仕上がっていました。
不器用さんには、型紙を使ったり、既製品をアレンジしたりする方法もあります。100%手作りにこだわらず、「自分たちらしさを加える」程度の気持ちで始めてみてはいかがでしょうか。
雨の日の対策は?
ガーデンウェディングや屋外での披露宴を予定されている方からよく聞かれる質問です。せっかく作ったウェルカムボードが雨で台無しになったら…って心配になりますよね。
対策としては、まず防水性のある材料を選ぶこと。アクリル板や防水加工された木材、ラミネート加工などが効果的です。また、屋根のある場所に配置できるよう、会場と事前に相談しておくことも大切です。
緊急対策として、透明なビニールカバーを準備しておくのもいいですね。見た目は少し変わってしまいますが、ウェルカムボードを守ることはできます。
文字は手書きとプリントどちらがいい?
これも悩ましい質問ですね。それぞれにメリットがあるんです。手書きの場合、温かみがあって、より手作り感が伝わります。でも、文字に自信がない場合は逆にストレスになることも…。
プリントの場合、きれいに仕上がりますし、フォントの種類も豊富です。でも、少し機械的な印象になることがあります。
私の提案としては、メインの文字(新郎新婦の名前や日付など)はプリント、装飾的な部分は手書きという組み合わせもありかなと思います。バランスよく仕上がることが多いです。
保管方法は?
結婚式後のウェルカムボードって、どうされますか?思い出の品として残しておきたい方がほとんどですよね。でも、保管方法を間違えると、せっかくの作品が劣化してしまいます。
まず、直射日光は避けること。色褪せの原因になります。湿気の多い場所も要注意です。できれば、温度と湿度が安定している場所が理想的です。
大きなサイズの場合は、保管場所に困ることもありますね。そんな時は、写真に撮って残しつつ、一部をカットして小さなサイズで保管するという方法もあります。
相場はいくらぐらい?
コストって、やっぱり気になりますよね。手作りの場合、材料費として3,000円〜8,000円程度が一般的です。使用する材料によって幅があります。高級な材料を使えば、当然コストも上がります。
外注の場合は、15,000円〜30,000円程度が相場でしょうか。デザインの複雑さや、制作会社によってもかなり差があります。
出典:出典:総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)
ただ、コストだけで判断するのはもったいないと思います。手作りには、お金では買えない価値がありますからね。二人で一緒に作る時間、完成した時の達成感、ゲストからの反応…。そういうものも含めて考えてみてください。
この記事のまとめ
ウェルカムボードの手作りについて、私がプランナーとして経験してきたことを中心にお話ししました。最初は「難しそう…」と感じるかもしれませんが、適切な方法とコツを知れば、きっと素敵な作品が作れるはずです。
大切なのは、完璧を求めすぎないこと。少しくらい不完全でも、二人で作った温かみのあるウェルカムボードは、きっとゲストの心に残るはずです。実際に、私が見てきた手作りウェルカムボードの中には、技術的には完璧ではなくても、愛情がたっぷり込められた素晴らしい作品がたくさんありました。
サイズ選びや飾り方のポイント、よくある疑問への対処法など、この記事が皆さんの手作りウェルカムボード制作の参考になれば嬉しいです。
素敵な結婚式になりますように。二人らしいウェルカムボードで、大切なゲストをお迎えくださいね。
そういえば、最近はカード型の引き出物サービスなども人気ですが、ウェルカムボードと同じように、ゲストのことを思う気持ちが大切だなって感じます。詳しくは【厳選!引き出物カードおすすめサービス|人気ランキング8選!】も参考にしてみてください。